ブログ~和スタッフからのNEWS~

鷲尾愛宕神社初詣~開放的な明るさが好きです~

2017.01.10 歩こう会



本日は日本三大愛宕の一つに数えられている

福岡市西区の海辺の小高い山の上に鎮座します鷲尾愛宕神社へ初詣に出かけてきました



鷲尾愛宕神社は一般に愛宕神社という呼び名で福岡市民に親しまれていますが

元は景行二年(72年)、伊耶那岐尊・天忍穂耳尊を祀ったのが始まりとされており

神社の名称も単に鷲尾神社と言い、

今日の愛宕権現(火産霊神・伊耶那美尊)とは何の関係もなかったそうです



この鷲尾神社に愛宕権現を勧請(合祀)したのが、ずっと後の江戸時代のこと、

筑前黒田藩二代目の黒田忠之が京都に鎮座する通称「愛宕さん」から勧請してきたのが始まりで

ここから神社名が鷲尾愛宕神社となり今日に続いていくこととなります



といっても最近では「日本三大愛宕」のキャッチフレーズが一般に流布し

後から割り込んできた愛宕権現の色合いが強くなり、

何千年も続いた鷲尾系の神様が片隅に追いやられているのが現状で

名称自体も鷲尾が削られて「愛宕神社」と呼ばれたりして

鷲尾の神様がちょっとばかし、可哀想な立場になっています

しかしこれもまた外国の一神教の神様と違い、

八百万(やおろず)の神様がおられる日本ならではの世界観として

面白くもありますが…



とはいうものの、そもそも愛宕の神様は京都の愛宕神社が有名で

私達庶民の間では火伏せの神様としての信仰が篤く

私も京都に10年間住んでいたことがあるのですが

たいがいの民家の台所には愛宕神社の御札が貼られていたのを記憶しています

火の元になりやすい台所に御札を貼り付け火伏せの神様を崇めることで

火事を防ごうとしていたのでしょう

信心深い京都ならではの風習なのでしょうが

はたして同じ愛宕権現を祀る福岡においてはどうかといえば

台所に御札を貼る風習があるかどうか

あまり聞いたことがありません

日本三大愛宕を名乗る割には

実益の面では、けっこういい加減だったりします

おそらく、このいい加減さが福岡県民の短所であり、

長所であったりするのでしょうが…



しかし福岡の鷲尾愛宕神社が福岡市民に親しまれているのは事実であり

おそらくその理由は、神様云々の問題ではなく

境内がら望む博多湾の絶景に依るところが大きいような気がします

目の前には丸く弧を描く博多湾の海岸線に

近年、埋め立てにより作られた百道(ももち)の街並みが

福岡市のシンボルともいえる福岡タワーを中心に

美しい街並みを作っているのが鳥瞰できます

そして海の向こうには志賀島、能古島が、ぽっかり浮かぶ雲の下にたおやかに浮かび

ここから撮影された写真はよく福岡の観光パンフレットに使われたりしています



神社と言えば、どちらかといえば、うっそうとした樹木に囲まれた

光も当たらない暗い場所にあるイメージが強いのですが

ここ鷲尾愛宕神社は正反対、

それはまるで日本的というより

古代ギリシャ・ローマの神殿を想起させるような

開放的な明るさの中にあるといっても過言ではないでしょう

古来から外国の門戸として栄えた福岡(博多)ならではの

気風がこうして息づいているのかもしれません



戦時中の金属回収令で解体されるまで

ここ鷲尾愛宕神社の山頂には日本で二番目となるロープウェイが敷かれていたということです

その話は、大正生まれの利用者様からうかがいました

昔は今以上に賑わっていたもんだよ



デイサービス和では毎年この季節に、

鷲尾愛宕神社に参拝するのが恒例となっているのですが

利用者様をここへお連れするたびに

利用者様の口から愛宕神社にまつわる思い出話が

飛び交います



今年も色んな神社に初詣に出かけたものですが

利用者様の反応が一番良かったのが、ここ鷲尾愛宕神社!

それはすなわち、それだけ鷲尾愛宕神社が福岡の人達に

愛され続けてきた証だと言えなくないような気がしました



機会があったらまた、訪れてみたいものです








昨年10月1日に開院した「平尾ごう脳神経外科クリニック」の詳しい情報は

ここをクリックしてください

http://www.kouchikukai.or.jp/hirao/

ブログトップへ

カテゴリ
アーカイブ